ある日、いつものように夕飯のおかずをつまみにビールを飲んでいる時
「タイ行く?」
などと軽い口調で口走ったら
「行く!」
と娘が言った。
で、実現した娘と私の二人旅。
高校生となった娘とは、彼女が小学校へ上がる前に連れて行った川のキャンプ以来ふたりでよく旅をした。この旅はもしかするとそんな旅の最後になるのかもしれないなあという思いが少し頭をかすめた。
出発便は羽田からだった。
出国手続きを済ましてゲートを抜け、適当な軽食店に入り、いつものようにまず一杯目という写真を撮ろうとスマホを探すと、見当たらない。
記憶をたどると、どうやら出国前に立ち寄ったレンタルWiFi店で予約メールを店員に見せたのが最後だったことがわかった。
それから、空港係員やらJALの職員やらに色々助けてもらって、なんとかぎりぎり出発時刻に間に合った。この旅でもいくつかものを忘れたりなんだりとやらかしたが、この出発の時のヘマが今回の旅では一番のピンチだったな。
羽田バンコク便は夜中発の早朝着便だった。そして、そのままタイ国内便でプーケットへ。

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プーケットではバンブーブティックリゾートという1泊5000円くらいのホテルに泊まった。パトンビーチからちょっと歩いたところにあるのだが、そこでレンタルバイクを借りて、近くの海沿いの町へドライブをした。
初めて見る異国の街並みや人の様子は、娘の目にはどう映ったか。

ガソリンは路上でペットボトルで売っている。 知っていなければ、ガソリン売りだとは思わないかも。
夜はパトンの町で買い物をした。がんばって値切って、いいところまで値切れたなという感覚があった。しかし、数日後のバンコクのマーケットでは同じものがあっさりとその値段まで下げることができたので、底値はまだ安いのかもしれない。

値切るのは、慣れないと難しい。
買い物の後は、屋台で目に付いたうまそうなものを見つけて食べた。
どれもこれもみな美味かった。特に娘はトムヤムクンが気に入って、この旅の間何度か注文していた。
ホテルの従業員も、屋台のおじちゃん、おばちゃんもみんないい感じだし、食い物も美味い。象のラベルのチャンという銘柄のビールも美味い。思えば、愛するケニアのタスカ―ビールも象の柄だった。熱くまとわりつく空気感も悪くない。東南アジアに来たのは初めてだったが、初日にして、急速にタイに馴染んでいくのがわかった。

チャンというビールを一番飲んだ。