1月に入って帯広市が積雪0なのは観測史上初だという。
そんな十勝の森や川、海岸線を散策した。
冬季間通行止めになる林道もほとんど雪が無かった。
森は風もなくシンとしている。歩くのを止めて自分の出す音が無くなると、そこは殆ど無音となった。
しばらくそうしていると、どこかでカサッカサッと枯葉を踏む音がする。
ネズミだろうかとあたりを伺うと、エゾライチョウの番であった。
落ち葉や露出した土を啄んでいたが、何を食べているのだろう。
上空を飛ぶオジロワシ、モモンガの糞、鹿の群れ、凍るほど冷たい川の中で川虫を捕まえるカワガラス、道路の上にうっすらと乗った雪の上に残る色々な動物の足跡。私の姿に気づかず前方の道路を横切って森に消えていった狸の番は、二匹とも疥癬か何かにやられているのだろう、後ろ足の体毛が禿げていた。
いつまでも散策していたかったが、夕暮れには海岸線に着きたかったので、森を後にした。雪のない今年の冬ならば、コミミズクが来ているのではないかと思ったからだ。
案の定、夕方まだ明るいうちから複数のコミミズクが飛び始めた。
実は、昨年12月のイトウ釣りの時にも、朝、まだ日の登る前にコミミズクを見かけていたのだ。
この日の翌日、十勝地方にまとまった雪が降った。
コミミズク、もういなくなってしまったかな。もう1,2度写真を撮りに行きたかったが、しばらくは車で入っていくのは厳しいだろうなあ。