道東湿原河川の虹

道東へ泊りがけで釣りに行った。

初日は通称「秘境の川」川までのアプローチが困難な場所で、それゆえ釣り人の入った跡は全く見られない。人工物のない蛇行した流れは、瀬と深み、そこにプラスされる沈倒木。よだれが出そうなポイントの連続だ。

しかし、そんな素晴らしい川にしては、魚の出は今ひとつで、たまに小さいニジマスやら山女魚やらアメマスが釣れる程度だった。特にフライへの反応が悪く、一緒に行ったフライマンの友人は苦戦していた。

昼頃からは、型の良い魚が連発し、楽しい釣りができた。

ここで最後にしようと思ったポイントで、この日一番の魚が掛かった。

流れの中、レッドバンドが見える。

ニジマスだ。

走られるとキャッチするのは困難なポイントに見えたので、少し強引に浅瀬に誘導して取り込んだ。相手が釣られていることにあまり気づいていないうちに、浅瀬に寄せてネットに入れた。

サイズは52cm。この河川での50UPは初めてだ。

十勝のニジマスに比べて色が濃く、目が大きいように思う。それから斑点が多く尾びれの付け根までびっしりと斑点がついている。

この川のニジマスらしい、ワイルドな体系・体色の文句のない一尾に大満足だった。

この魚を最後に釣りを止め、キャンプ地で二人だけの静かな宴会が始まる。

この日は、バーナーでできる料理をした。 肉に魚に、飯に汁。どれも最高に美味かった。

この日一番の高級品。和牛のステーキ。

翌朝、コーヒーを飲みつつ、釣友が起きてくるのを待つ。

だいたいがつがつと早朝から釣りをするので、こういうゆったりとした朝もいいものだなあと初めは思っていたが、日が高くなってきても、起きてくる気配がないので声をかけて、起こした。

昨晩の残りの飯と汁で雑炊を作り、友人と共に食べて出発する。

今日の川は超有名河川。以前は年に一度は来ていたが、最近は数年に1度来るか来ないかと言う感じになってしまった。

バイカモが茂る、文句のつけようのないほど美しい流れで、何匹かの魚に出会い。

午前中数時間で釣りを止めて、帰路に着いた。

素晴らしい2日間だった。

釣友との行き帰りの会話も、釣り場も、夜の宴会も、全てが楽しかった。